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5,[本(社会)]援デリの少女たち[感想,考察]

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援デリの少女たち
援デリの少女たち鈴木 大介

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<<目次>>
1,参考箇所(本文より引用)
2,まとめ,感想,考察




<1,参考箇所(本文より引用)>
P6:援デリ経営システムはきわめて単純だ。無届なのは言うまでもないが、一般的な性風俗業者のようにホームページや風俗情報誌への掲載、ビラ営業などは一切しない。事務所もなければ、受付もなく、働く女性の待機部屋もない。彼らが使うのは、携帯電話だけだ。(中略)まず、出会い系サイトでアクセスする男性客は、これから会う女性はあくまで個人的に援交している女性であって、援デリ業者に所属しているとは思っていない。一方、援デリ業者に所属する女性は、元々個人的に援交をしていた女性が多い。援゛デリ゛という言葉からは、デリバリーヘルスなどの派遣型風俗を思い浮かべるが、その実態は援交をする女性に成り代わって打ち子が客をつける「合理化された援交」の側面がある
P13:貧困、虐待、様々な家庭問題を抱え、もう二度と帰らない覚悟で家出をしてきた少女らにとって、援デリは一つの受け皿になっていった。着の身着のままで本来の居所を捨てて来た少女らにとって、社会は決して暖かくない。働かなければ、日々寝る場所も食べる物も着る物も確保できない。だが住民票住所も固定した居所も、自分名義の携帯電話という最低限の通信インフラさえも持たない少女らは、日々の生活を支えるだけの収入を得る手段がない。彼女たちの目標は、自力で居所を確保し、十八歳になって一般の仕事に就けるようになるまで、生き抜くことだ
P14:一方で、誰もがノウハウを持てば開業できる援デリだけに、少女らに客をつける業者側も寄る辺のない人々の集まりになっていった。刑務所から出所し、仕事にありつけない者。少年時代に家出してホストになったが、借金を作ってクビになった者。ウェイ君のような外国人もいれば、組抜けをした元ヤクザもいる。雇い止めをされた元派遣労働者などもいた
P58:学園とは、美里が中学三年生で脱走してきたという児童養護施設だ。「まあ色々あって」と施設で育った理由は話さない美里だったが、この学園は、美里にとって絶対戻りたくない場所だった。中学時代、美里は、同じ施設内の年上の少女から、地元の高校の男子生徒に一万円で売春をするように強要されていたからだ
P80:そして、何より仕事がきつかった。会員客はホテルでの滞在時間を最長二時間に設定されているが、全員が少女好きのマニア客だ。時間内にできるだけのことをしたがり、二回戦、三回戦ということも少なからずあるし、ローターなどの道具を使ったり、顔を出さない条件でデジカメ撮影をしたがる客もいる。毎日毎日、そんな客を三人四人と相手することは、少女らにとって想像していた以上のハードワークだったのだ
P126,127:実は、売春や風俗、AV(アダルトビデオ)などの性産業の現場にいる人間からすれば、知的障害をはじめとする様々な障害を抱えた女性が雇用(利用)されているのは゛暗黙の常識゛に近い
P127:「あー、観るAVが違うんじゃない?簡単な話で、そういう女はいわゆる三大NG(アナル・スカトロ・ハードSM)の撮影現場に行けばいるよ。他の女優が嫌がる現場に行けば、ゴロゴロしてる。スカトロの現場に出てる女優なんて、たぶん半数は障害者じゃない?」
P140:「専門じゃねえよ。でも俺は、知的障害でも精神障害でも薬物中毒でも、障害があればみんな同じ。みんな助けてるつもりですよ。そういう女にも仕事は必要だけど、そういう女はトラブルばかり起こすから、誰も面倒見ないです。結果的には働いてもらったお金で俺も食っているけど、俺たちのような人間がいなければ、障害者の女たちはもっとひどい目に遭いますよね?わかりますか?」
P163:路上生活に近しいような状況で生きる少女・女性らにとって、いわゆる「書類モノ」は鬼門だ。そもそも住民票すら取得できない状況にあるのに、住所を定めて、非課税証明を取ってと、ソーシャルワーカーなどのヘルプもなしにこんな作業ができるわけがない。実は入院助産制度にも自己負担金が必要で、そのお金が出せない場合すらある。結局、産むお金も中絶するお金もないし、どうすればいいか分からないと思っているうちに、ギリギリまで追い詰められるというわけだ。これが、散々「母親として人間として失格」となじられ報道された、未受診妊婦や生み捨ての母の、背景だった
P229,230:「まあ間違いじゃないよ。援デリのトラブルで一番多いのは、会ってからの値切り。これは値切られた時点で女が『私もプロなんでケツが……』ぐらいのこと言えば、大抵の男は引く。プレイ前に金をもらうようにして、渋る客は事前にハリに『ヤリ逃げ客かも』ってメール入れれば、ホテルから出た先でその客狩ってやる。だけど、一番怖いのは、サイコ客だな。拉致監禁、緊縛、強姦、拷問を楽しもうって異常な男が、たまにいるわけ。女にとって売春っていうのはさ、自分より圧倒的に力の強い相手(男)の前で、完全無防備の全裸を晒すってことだろ?慣れてても、ふと正気に戻ると膝が笑うぐらい怖ぇって女は多いよ。無抵抗で殺されかねない密室に、初対面の男と入る恐怖って考えたことある?」女性にとって援デリとは、相手がどんなクレイジーでも、最悪殺されさえしなければ、相手の男を必ずケツが追い込んで報復してくれるという心の拠り所でもあるというのだ
P252:毎日の売春がどれほど過酷だろうとも、少女らの眼前には疲弊と同時にきらめくような自由と開放感があった。自由を勝ち取っているという自信があった。少女らは救いの手を差し伸べられた時、売春を抜け出す機会を与えられた時、自由と不自由を天秤にかける。そして「いま、現段階では売春しているほうが自由」と判断するから、逃げるのだ
P253:そして彼女らは、たとえいまそのカラダで自由と現金を勝ち取っているとしても、常に貧困の予備軍だった。援デリ少女らの職業寿命は非常に短い。なんとか抜け出そうとあがき、自らの居場所を見つけ、そして再び貧困と困窮に陥り、舞い戻ってくる。借金、逮捕、薬物、病気、精神疾患……立ち上がり、つまづき、立ち上がり、つまづき、カラダが全く売り物にならなくなるまで、それは続くのか。最も目を覆いたくなるのは、その世代間連鎖だ。取材の中で少女らのコメントに出てきたように、実の子に売春をさせる親もいるが、その親の言い訳は常にこうだ。「私もそうやって、親に金を入れて生きてきた」



<2,まとめ,感想,考察>
援助交際、または援交、本質的には売春、この現場はなぜ生まれるのだろうか。
『援交をする女性に成り代わって打ち子が客をつける「合理化された援交」の側面がある』『少女らに客をつける業者側も寄る辺のない人々の集まりになっていった』。日々、売春産業が進化しているといえる。売春をしたい女性達がいれば、女性達を使いたい人達がいる。需要と供給の関係といえる。売春は昔からある産業であり、それだけ人間の本質・欲求に近いといえるのではないか。
『彼女たちの目標は、自力で居所を確保し、十八歳になって一般の仕事に就けるようになるまで、生き抜くことだ』。家出をする状況に追い込まれたとき、その後はどうするのか、ということだろう。人間である以上、生きることが第一であろう。生きなければならないが、苦しみながら生きること以外の手段が求められるだろう。
『この学園は、美里にとって絶対戻りたくない場所だった』。児童養護施設さえも居所ではなくなる社会である。虐待などから守る手段、最後の手段が崩れたらどうだろうか。社会の外で生きることになるだろう。物理的には国の中に生きているが、感覚としては国の中で生きている気がしないのではないか。
『全員が少女好きのマニア客だ』『一番怖いのは、サイコ客だな』。少女に優しい人もいれば、優しくない人もいる。少女らを助ける手段を客は持っている。お金を持っているし、家を持っているだろう。自分の幸せだけを求めずに、相手の幸せを同時に求める思いやりのほうが、異常な幸せよりも価値があるのではないか。
『知的障害をはじめとする様々な障害を抱えた女性が雇用(利用)されているのは゛暗黙の常識゛に近い』。社会の中には、障がいを抱えた人々がいる。彼らにはそれぞれの個性がある。自分らしく生きたいと思っているだろう。その手段があること、その手段を増やしていくことが大切ではないだろうか。
『散々「母親として人間として失格」となじられ報道された、未受診妊婦や生み捨ての母の、背景だった』。自分の知っている経験・知識・世界だけで他人を見ると、自分が想像する人物像になるだろう。想像ではなく、背景を知ること、聞くこと、見ることで、本当の人物像につながるのではないか。
『毎日の売春がどれほど過酷だろうとも、少女らの眼前には疲弊と同時にきらめくような自由と開放感があった』。希望や喜びがあれば人は生きることができるだろう。苦しくても、その先があるから、明日があるから、少女らは大人になっていけるのだろう。
『最も目を覆いたくなるのは、その世代間連鎖だ』。苦しんだことで今の幸せを掴んでいる大人と同じ人生を送る必要があるだろうか。その人生が模範的といえるだろうか。連鎖ではなく、繰り返しではなく、新しい生き方を作ることができるだろう。過去ではなく未来を作ることが、人間にはできるだろう。
自らの体を売ることで生活する少女らの声、苦しみ、夢が感じ取れる本です

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| 5,援デリの少女たち |

[2015/04/19 02:15] | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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